お伝えしたいこと

2019-12-18 08:31:00

高等教育機関の今

大学入学共通テストで先の英語の民間試験導入延期に続いて,国語と数学の記述式問題が白紙になり再検討されることになったと発表された。

以前話題にした「読解力」の問題を考えると不安が増すが,大学受験の公平性を保つ為には仕方ない決定なのだろう。大学改革につながる初等・中等教育の効果的な改革が期待される。初等・中等教育の質の維持と向上を使命として。

同時に,2018年問題と言われる18歳人口の急激な減少が刻々と進行する中,授業料無償化なども影響して全国の公立高校の40%以上で入学定員を割ってしまう状況が起こっている。

例えば東京圏の神奈川県・埼玉県・千葉県などをも含む地方の大学・短大・専門学校では,それまでに入学者を確保してきた高校の定員割れは,自校の定員確保を考える際に看過できない問題であることは間違いのないことなのである。一刻も早くこれまでにない発想を展開する必要を感じていることと思う。東京圏に限らず全国の高等教育機関の喫緊の課題であることは言うまでもないことなのだが・・・。

一方で,文科省に大学入学共通テストの再検討を多くの署名を提出し直接要望した高校生たちがいる。時代は,「物言わぬ時代から権利の行使を是とする発言が飛び交う時代」へと急速に変化しつつある。香港やスウェーデンなどの高校生から影響を受けて行動する高校生も増えて来ているように思えるのである。

息をもつかせぬスピードで変化する時代の中で,大きな影響力を持つ団塊等の世代は,若いサラリーマンの忘年会拒否を頭を柔らかくして受け止めることが出来るのだろうか?